笑いってチューニングが必要だ。

 

 

「気持ち悪っ」

 

 

中学の頃、吹奏楽部に入っていた私が地区大会でとある学校の演奏を聴いている時。隣に座っていた友人が呟いた一言である。


私にはなんのことだかさっぱりだった。

特に体調が悪そうでもなかったので、気にも留めずにその学校の演奏を聴いていたが、彼女は休憩に入ると思い出したかのように「さっきの学校、ピッチやばかったくない?」と話しかけてきた。

 

 

……ピッチ。はあ、音の高さだっけ。たしかに顧問の先生が合奏の時によく言ってる単語ではある。でも何の話?

 


と意味がわからず微妙な顔をしていたであろう私をよそに、後ろのサックス女子が「ねーー」と相槌を打って会話に加わってくる。

 

 

「わんわんなってたよね」

「ほんまにチューニングしたんかな」

 

 

 

そこで私はやっと、「気持ち悪くなかった」自分の感覚が不正解だったことに気づいた。

 

音感ないし、ピッチとかよくわからない。と正直に私が白状すると、「あんたは打楽器だし、普段から気にしてないと気づかないかもね」と何てことなさそうにその話題は終了したが、私は結構驚愕していた。

 

だって他の子が顔をしかめて違和感を覚えた演奏を、私を含む数人は何も感じず、最初から最後までのんきに聴いていたという事実よ。

同じものを聴いているのに、ここまで感じ方が違うのかということ。

 

それに、これに関しては「感じ方は人それぞれ」という話ではない。

 


実際にピッチは合っていなかった。

美しいハーモニーとは言えなかった。

音が狂っていた。

 


ただ私が「気づいていない」だけだった。

 

 

気持ち悪くない音楽をするには、その都度

楽器を正しい音程に合わせるチューニングという行為が必要だ。

 

 

 

 

 

 

 

とまあまあ前置きが長くなったが

 

 

これは、先日私に

 

笑いにもチューニングが必要だったんだなあ

 

と、気づかせてくれたチューニングの済んでいないお笑いへの「気持ち悪っ」を書き殴ったブログである。

 

 

 

 

話のきっかけは友人からのLINE。

 

「ふかこじが燃えてる」。

 

 

今思えば言葉足らずにも程がある報告をしてくれたものである。報告を真に受けた私は「2人は一体何を……?」と恐る恐るその番組を視聴した。

 

 

 

 

…………

 

がしかし

 

あれ。どうやら燃えてる原因は、ふっかさんと康二くん2人のせいではなさそう?と薄々察したのは3時のヒロインの出ているコーナーが始まってからだった。

 

 

「破壊力のある顔」

「映画のアバターに似ている」

「あなたは鼻モゲラ、と呼ばれていますがどういう意味?」

 

 

記者会見という設定で外国人記者が福田さんに向かって次々に失礼な質問を重ねていく。それに対して福田さんがキレよくツッコむ。

3時のヒロインじゃなかったら、福田さんじゃなかったら見るに耐えなかったに違いない。

 

彼女のツッコミが、間が、ワードセンスが、記者をイジるタイミングが、すべてが素晴らしかったと思う。

 

3時のヒロインは、正統派だ。

かなでちゃんとゆめっちの強烈な個性だけに絶対に依存しない。それらを上回るネタで勝負する。

芸人界に彗星の如く現れた3人組。

 

3時のヒロインの魅力はたくさんあるが、武器はやはり福田さんの冴え渡った「ネタ」だろう。

下積みの地下アイドル時代、キャパオーバーで泣きながらコントの台本、ダンスの振り付け、曲の編集と全て1人で担ってきた彼女。顔芸だの自虐ネタだの、それだけで上がってきた人じゃない。センターに立つだけの理由がそこにある。

 

3時のヒロインを見ていると、他人が作った美しさの基準に従って自分を卑下する必要なんてないし、外見は私たちの個性だと

誰だって輝けるし、輝いてる人は周りに勇気と笑顔を与える存在なのだと教えてくれているみたいだ。

個性は魅力なんだから、隠さずに見せていこうよ。と発信してくれるグループだ。その姿はまさに明るく勇敢なヒロインそのもの。かなでちゃんのお腹には夢と魅力と彼女の覚悟が詰まっているのだ。

 

 

元よりこの番組、今とても勢いがあり未来ある若きディレクター達を育成する、というコンセプトらしいが

3時のヒロインのVTRを観ながら、福田さんは流石だけれど、3人の良さがあまり出てなくない?担当ディレクターはどこに工夫をこらしたんだろう?と思っていると

 

 

 

江頭2:50「もしかしてブスとかデブとか一回も使わなかったよな」

担当D「そこに気づいてくれたのめっちゃ嬉しいです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこかい。

 

 

あなたの工夫した点はそこかい。

誰に教わったお笑いだよ。教わったんだとしたらそいつが悪いよ。

 

呆れを通り越して笑う。ここ1番という勝負どころの特番で、あなたは“人の外見をどれだけ気の利いた言葉で笑い者にするか”に力を注いだのだな。まあ注いだだけのことはあると思う。

 

 

とにかく私が

「あーこの番組、こういう雰囲気で進むんだ〜」

 

と理解し始めた時だ。

 

ついにSnow Manが出ているVTRが始まった。

 

始まってすぐに私の口からは「何だこれ」が溢れた。

 

 

 

何も知らされていないふっかさんと康二くんが椅子に座らされ

説明もそこそこにVTRが流される。

題して「なるほど、、ザ・イケメン」。

VTR内では「近頃、“イケメン”というワードの乱用が目立つ。」とし、様々なメディアで○○イケメン称された男性がランキング付けされ、登場する。

その時の2人のリアクションを見る

 

 

という内容だった。

 

 

 

 

 

えっと、これは、本当に令和3年に放送されたバラエティ番組?

吹奏楽部時代、他校のピッチの悪さに顔をしかめた同級生と同様に、私も顔をしかめた。気持ち悪かった。

 

悪趣味で、卑しく、人を馬鹿にした内容だ。

 

よく知らない他人の外見を勝手な物差しで測り

それを若手アイドルにみせ

その反応をカメラにおさめる。

 

これで笑いが取れたら、なんて楽だろう。

 

 

 

さらに

 

担当D「イケメンの基準がわからないんですけど

メンバーの目黒さんと比べて…?」

 

 

一般人を嘲笑するだけじゃ飽き足らず

出演者の外見まで貶めるか。

てかイケメンの基準わからんやつがこの企画するなよ。そもそもないわイケメンの基準とか。

 

私は、内面以上の外見に魅力はないと思う。

 

だから、2人のことをよく知りもしない人に、わざわざメンバー同士で見た目を競わせるような不躾な質問を投げてもいいと思われたことが酷く哀しかった。

初っ端からその場にいない人々を一方的に殴るような内容をぶつけられた2人が、咄嗟に自分たちを殴るように仕向けた状況が苦しかった。

 

私にとってとても大事な人たちが、全く大事にされていないと感じた。

 

それでも、こんなにわかりやすい悪意の透けた企画を前に「(見た目なんて)好みだ」「人それぞれ、オンリーワンだ」と最後まで乗らなかった2人は最高にクールだった。

 

 

 

向井「今俺ってわからんやろ」

 

椅子をくるくると回しながらそう言った康二くんの言葉が物語る、この企画趣旨の異常さ。

出演者に、出ることを恥ずかしく思わせるテレビって何だよ。

観てる視聴者が気持ち悪く思うテレビって何だよ。

 

ちっとも笑えないし、ダサかった。

好きなグループのメンバーが出ているということで贔屓目に見ても面白くないし

 

先ほども言ったが

「感じ方は人それぞれ」

というわけにはいかない話といける話がある。

これは絶対に前者だから。

 

これは江頭2:50というベテランゲストを迎えての特番というだけでなく、ディレクターにスポットが当たる番組ということで

そこに選ばれたディレクターの皆さんは相当に気合を入れて臨まれたのではないかと思う。

 

その気合を入れられたであろう内容がこれか。

 

何故そう思ったのかわからないが、「馬鹿にしてもいい」と自分が勝手に判断した人を公の場でとことん嘲笑い、出演者までも貶める内容を「面白い!」と自信満々に見せる人が、フジテレビという(あ、言っちゃった)誰もが知るキー局内で“未来ある若きディレクター”の位置にあるという事実が絶望的。世紀末ですか。

もう第1話が面白くないので中身全部読まんでもわかるやん、て感じ。同局内の雰囲気もお察し。

 

たしか、最近あった目黒蓮がかなでちゃんとデートするコントも同局だったよな。美人とブスが入れ替わるパラレルワールドの話?あのコントもなかなかキツかったけれど。

「ブス」は採用面接さえ受けられず、「美人」は見た目採用。「美人」は「イケメン」からも声をかけられ、「ブス」は見向きもされない。

登場人物全員に失礼な話だな。ああいうのが面白いって正気か。現実世界でも身近な人をめちゃくちゃ傷つけてそうで心配になるわほんとに。

 

 

 

 

 

 

生まれ持ったものを貶す笑い

上の人間に媚びる笑い

立場の弱い者に圧をかける笑い

 

 

日本のテレビには根強く残るそれらが

徐々に世間の日常から消えていっている様を

気づかない、何も思わない人にはわからないだろう。

 

鬼滅の刃や呪術廻戦、進撃の巨人

近年非オタク層が熱狂し大ヒットした漫画に

そんな笑いが含まれていないことに気づかないなら

 

ぺこぱやマヂカルラブリー

最近賞レースで成績を残した後、一気に世間の人気に火がついたコンビが

周りを卑下する笑いの真逆をいっている理由を考えないなら

 

それらの「人気の理由」をただのトレンドだと思っているのなら

 

大間違いだ。

 

見ればわかる。ただの流行りじゃない。

みんなの「面白い」がチューニングされた結果

取捨選択された「笑い」なんだよ。

 

この番組のタイトルの下に書かれた

“読み方決めるのって古くない?”が皮肉。

新しい番組にしたかったのだろう、という気持ちはわかったけど

 

いやいや。どう考えても読み方云々より

“人の見た目で笑いとるのって古くない?”だろ。

 

 

このVTRを担当したディレクターらはきっと自分たちが世間一般の「面白い」とズレていることにも、チューニングできてないことにも気づかない。

だから「気持ち悪くない」側の人間なのだろう。

ピッチの乱れた演奏を聴いても気持ち良く座っていられたあの頃の私のように。

 

 

そしてダメ押しのラストだ。

 

想像もしなかっただろう企画内容に尻込みするふっかさんと康二くんに、ディレクターがかけた言葉がこれ。

 

担当D「この番組、今後も続けていきたいんですけど、じゃあお二人はちょっと今回限りで……」

 

 

自分の手は汚さず、若手アイドルに丸投げ。

そして最後には「そんなに嫌なら出さないけど?」

 

笑えないだろうこれは。酷すぎる。

炎上狙い以外何をしたくて言った言葉なのか私にはわかりかねる。

 

 

まあとにかくこの番組

 

ルッキズムパワハラ同調圧力

 

現代で時代遅れと批判、揶揄されるワード全てを盛り込んだような内容だった。トッピング全部乗せして本来の味がわからなくなるくらいの特大ボリュームだった。

 

こんな欲張りな番組、最近見ない。

まさに、“未来ある若手ディレクター”による新しい番組といえる。未来はないだろうが。

 

 

 

最後に。

 

愛されて欲しいんで
かっこよくて、かわいくて
オモシロイもやるんですよ
だって国民的スターになるんでしょ

 

 

オモシロクなかった。以上。

 

 

 

それスノメッセージフォームに送った記録。

 

 

それSnow Manにやらせてくださいのスタッフの皆様に意見を送らせてもらった。

 

正直、#31で炎上した際にそれスノは今後変わっていくのだろうと少し期待したが、#37を観る限り、それはかなり希望的観測だったことがよくわかった。

 

アンチだと思われて目を通していただけないと残念なので、実際に観た時の感情を40倍くらい丁寧に希釈してカルピスでいったらほぼ水のようなものを送りましたと。備忘録として、大まかな内容をここに残しておきます。

 

 

 

 

#16 それスノ裁判

・企画自体は面白く、たくさん笑わせてもらった。
・しかし一つ気になったのが、向井さんの優しい性格やメンバーとの交流を面白おかしく「男同士なのに怖い」「気持ち悪い」と表現されていたこと。

・有料コンテンツといえど、大勢の人の目に触れる番組で、このようなホモソーシャルな社会を助長する発言をそのまま配信することは、危険なのでは。

・決められた時間と予算の中、収録した内容から不適切な部分を余さず切り落とし、適切な内容に整える作業はとても素人の想像の及ばない大変さだと察するが、そこに発信する側の意識の高さが表れるのでは。この回が、ファンとしてヒヤリとする内容だったことは確か。


#31 リンクコーデ前編
・この回に関して、既に多くの意見が皆さんの耳に届いていたこととわかった上で意見する。
有料コンテンツであるため、視聴者の多くがファンの贔屓目を持っているにも関わらず、それでも大きく炎上したことを皆さんにもう少し重く受け止めていただきたい。

・「スカート捲り=可愛い」と表現したことは、Paravi視聴数ランキング1位の番組で「性暴力は可愛らしく、笑えること」であると日本中に発信したことと違わず

それがアーカイブに残っていることは、Snow Manとスタッフの皆さんが日々懸命に作り上げてくださっている番組の内容が、今もなお多くの女性が声も上げられずに受けてきた性被害に加担していることと大差ないのだと、受け止めていただきたい。

・皆さんの発信内容には、一部の女性が勇気を出して、少しずつ変えてきた現状を振り出しに戻すほどの影響力があるということと、影響力と責任はセットだということを、どうか気づいてほしい。


#37 それSnow Manだとおいくらですか?

・スタッフこぼれ話で「レニーさんの胸元ばかり見ていた」という話が出た。

・残念ながら、それスノは「番組に協力してくださった方を平気で侮辱し、女性を軽視する番組である」と感じた。

・「外見を性的に搾取すること=笑える話」だと考えるこちらのスタッフ様の感覚を疑う。Paraviだけの配信であっても、大勢の目に触れる可能性があり、地上波同様慎重に敏感になっていただきたい。

 

出演者の容姿弄り
・ファンしか見ない内輪のコンテンツと、日本中の人が目にする可能性が高いコンテンツでは意識すべきことが違うのでは。

・本人が売りにしている身体的個性(もみあげが濃い、顔が大きいなど)を全面に出すことと、本人に選ぶ余地のない性別、国籍、容姿、生まれ育った環境を他者が「貶す」「弄る」こともまた別物。

後者はナンセンス極まりないということを、今一度思い返していただきたい。

 

 

 

 

 

ざっくりこんな内容をTBSのメッセージフォームで、それスノ宛に投稿してきたんだが、まさか以前のそれスノ炎上に関して書いたブログから、2ヶ月も経たずにまさか意見を送ることになるとは、という感じではある。

今回はそれスノスタッフの皆様に読んでいただくことだけを考えて、メンバーの発言についてはあまり触れていない。

言われても困ると思う。

だって気づいても誰も何も言えないし、届かんでしょ?

正直、Snow Manジェンダー観には不安になることがあっても、私のような少数派の意見がネットに転がったところで、多数派意見の濁流にすぐさまのまれることだろう。

当然だ、彼らには大きい方の声しか聞こえない。

それでも少しずつ変わってきている社会に、遅れてメディアもまた少しずつアップデートされてゆき、自分たちの前にわかりやすく「今本当に求められていること」として見えた時にはじめて、そこでやっと彼らも変わるんだろう。

これは嫌味でもなんでもなく、求められていることに誠実で、時代の波に乗ることが上手な9人だから。

 

ジェンダーギャップランキングで先進国の中でも底辺にある日本だからこそ、影響力の大きいジャニーズアイドルがフェアなジェンダー意識を持っていることに値打ちがあると思うのだけど、残念ながら彼らにはまだ届かない。

 

 

と、ここは私の日記のような場所だから、最近胸にぼんやりと漂っていたほんの少しの諦めを吐いたけれど、希望は捨てていない。彼らはまだ知らないから、気づいていないだけだから。そう信じて自分を慰める。

なんといっても私はSnow Manを好きでいる幸福な呪いにかかっているので、この人たちはもうダメだとはどうしても思えないんですね。

彼らの伝えてくれるパフォーマンスはいつだってボーダーレスで、国境も性別も超えていくものだと私は信じているから。ずっと見てたいんだよ。早く気づいてくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

書きながら聴いてきた曲の好きな歌詞を載せて終わる。

 

もしも争いのない未来

誰かが耐えてたら意味ない

 

夢に見てた自分じゃなくても

真っ当に暮らしていく 

今どき。

 

ハロプロ曲をSnow Manにやってもらいたくてセトリ組んでみた

 

 

Snow Man全員ハロメン説あるじゃない。(ないよ)

 

阿部ちゃんは小田さくらだし、岩本さんのウインクは牧野真莉愛を彷彿とさせるし、目黒蓮にいたっては完全に島倉りかじゃん??

 

そうなのよ。

 

ということで移動中の今、暇すぎるので「もし、Snow Manハロメンだったら。」と仮定してセトリ組んでみる。書き殴りなのでメンバーの体力や個々の選出回数には考慮せず、純粋にこの人だ!と思うメンバーと曲を選んだ結果。驚異の33曲選出。

 

 

まあ言うだけはタダ。

 

 

 

 

【20XX年X月X日 中野サンプラザ

17:30開場 18:30開演】

 

 

OP

 

1.「愛の軍団」モーニング娘。


2.「泡沫サタデーナイト」モーニング娘。

 

派手じゃないだけで地味な子とか

大人しいとかわかってないね

 

ここをあべさく。

 

3.「初恋サンライズつばきファクトリー


泡沫→サンライズの流れは'19ハロコンのOPそのまま使ってくれ。

 

4.「眼鏡の男の子」BEYOOOOONDS


眼鏡の男の子 阿部亮平

文化祭実行委員長&語り部 佐久間大介

眼鏡の男の子に想いを寄せる夢羽 深澤辰哉

 

深澤「大したことないじゃーん!!!」

は絶対聴きたい。

 

一岡  宮舘涼太、西田 目黒蓮

宮舘「ふっか。今日こそあの眼鏡の男の子に告白するんだよ」

深澤「むーり!だって私は彼が眼鏡をかけていること以外、なにも知らないのよ!」

目黒「恋。してるんでしょ?」

深澤「してる♡」


5.「文化祭実行委員長の恋」BEYOOOOONDS


同じ配役で文恋。1stコンでやってくれた寸劇も込み。

司会者高瀬は絶対に向井康二

相方のさやちゃんを岩本さん。

お嬢様コンビのりか様を渡辺翔太。みぃみはラウール。

 

………??天才配役。

 

MC

 

6.「大きな愛でもてなして」°C-ute

佐久間大介×ラウール

 

7.「ポップミュージック」Juice=Juice

岩本×目黒×ラウール


180cm超トリオが昭和レトロな格好でハトの被り物してるの見たすぎる。

 

ちゅるちゅる ぷにゅぷにゅ 君のタピオカミルクティー

 

この歌詞は高木紗友希と岩本照のためにある。

「ハトっ😳」のラウールが可愛いのは決定している。


8.「恋してみたくて」モーニング娘。

ラウール×目黒×阿部×佐久間×向井×深澤

 

9.「パーティーピーポーエイリアン」アップアップガールズ(仮)

ドラマ班


全員星かハートのサングラスかけてスパンコールのジャケット着て踊る。見たらわかる安いやつで。

ハローじゃないけどムロがやってたからどうしてもいれたかった。

 

10.「大きい瞳」モーニング娘。

ラウール×目黒×向井


娘。15期にやってほしい気持ちをむめらにやってもらうことで発散するという超私情でセトリIN。

 

11.「リゾナントブルー」モーニング娘。

渡辺×宮舘

 

12.「ぴったりしたいXmas!」プッチモニ

深澤×岩本×阿部


岩本「今週中にはバイトを決めたい」

\L.O.V.E ラブリーひかる/

阿部「来々週には彼氏を決めたい」

\L.O.V.E ラブリーあべちゃん/

深澤「パンスト履かなきゃ 案外冷える」

\L.O.V.E ラブリーふっか/

 

てコールしたい。


13.「桃色片想い松浦亜弥

佐久間大介


14.「アナタボシMilky Way

阿部×佐久間×渡辺

 

はあ。今回は翔子ちゃんに黄色ちゃんをやってもらいます。阿部さんより渡辺さんの方がパステルイエローが似合いそうなので。佐久間ピンク阿部ブルー翔子イエローで星のタンバリンもって厚底白ヒールです。

 

15.「都会っ子純情」°C-ute

ラウール


16.「ロックンロール県庁所在地」ミニモニ。

佐久間×渡辺×深澤×向井

 

アホやな〜?

県庁の、所在地やがな〜!!

を康二くんにどうしても言ってほしかったので、舘様とばしのこの4人でミニモニ。してもらう。全然小さくないけど。この曲で県庁所在地と名物にだけやたら強くなる。

 

 

MC

 

 

17.「ザ ピース!」モーニング娘。

全員

最後の茶番劇(言い方)を全力でやってほしい。絶対に楽しい。

 

18.「シャボン玉」モーニング娘。

全員

 

出だしは絶対

宮舘「愛する人は」

ファン「涼太だけ〜!!!」

 

これでしょう。もう見えた。

台詞部分は深澤佐久間で迷ってふっかさんかな……

交互に言わせるのもいいな……

佐久間「ダメなら所があったら言って?ねっ?ねっ!?」

深澤「なによ💢人が真剣に話してるのに。電源切ってよ。」

……聞きたい。

 

19.「Only you」モーニング娘。

岩本×深澤×宮舘×渡辺×佐久間×ラウール


このメンツのプラチナ期感は異常。

岩本照の愛ちゃん感とラウールの鞘師感。

「君を守る」

は宮舘固定。軽率に地球を救ってしまう。

プラチナじゃないけどなんとなく舘様は譜久村に重なるような。ウェットな感じ。

 


20.「danceでバコーン」°C-ute

渡辺×深澤×宮舘×佐久間


死ぬほど楽しいのは確定してるので早くやってくれ。

 

21.「come with me」こぶしファクトリー

岩本×阿部×宮舘×目黒×佐久間

 

22.「トキメクトキメケ」モーニング娘。

深澤×宮舘×岩本×佐久間

 

これYouTubeでやってる人いて「天才やん」と思った。

 

23.「青春Say A-Ha」モーニング娘。

阿部×佐久間×向井×ラウール

 

少々まとまった顔立ち

色白なところも武器にして

背が低いのはヤだけど

男子からのポイントは高いらしい

は佐久間くんだし


少々手足長めだし

上品そうな言葉遣いで

運動神経はほどほどでも

男子的には安心するんだとさ

は阿部ちゃん。

「まあそういう女でごめんなさい?」

で抜かれるのはあべさく。

 

24.「なんちゃって恋愛モーニング娘。

岩本×目黒×深澤


25.「普通、アイドル10年やってらんないでしょ」Berryz工房

阿部×深澤×渡辺

アイドル15年選手のトリオ。

 

26.「君の代わりは居やしない」モーニング娘。

全員

「アイドル10年やってらんない!」からの「君の代わりは居やしない」。これがやりたかったんだよ。

 

MC


27.カントリーガールズメドレー

「one summer night」

「ピーナッツバタージェリーラブ」

「どーだっていいの」


向井×渡辺×阿部×佐久間


この4人……カンガルやん(違う)

 

 

28.「今夜だけ浮かれたかった」つばきファクトリー

阿部×目黒×渡辺×向井

 

阿部さんの圧倒的つばき感。

 

29.「三回目のデート神話」つばきファクトリー

深澤×目黒×佐久間×向井×阿部

 

この5人……つばきやん。(違う)

阿部「恋の気圧配置たじろくでしょうね」

 

30.「magic of love」太陽とシスコムーン

 

全員「どーーしようーーー」

向井「何処にいるの…」

ファン「ここだよこーじ!!」

てやりたいじゃん、やるねん。

 

岩本「実際何回大好きと言ってくれても」

スノ「今夜も聞かせて〜?」

ファン「だ・い・す・きーーーーー!!」

 

 


アンコール


ロッコに乗ります。


31.「ここにいるぜぇ!モーニング娘。


岩本「俺たちは今ぁーー??」

みんな「ここにいるぜええーーー!!!!!」

叫んでからアンコールが始まる。見えた。


32.「LOVEマシーンモーニング娘。


ラブマとジャニーズさんの相性の良さはSexyZoneさんと娘。のコラボでもう立証されてるので、早くやってください。

 

ディアー泥棒は……我らが目黒蓮に。

 

33.「シャララ!やれるはずさ」こぶしファクトリー


すのー!まん!すのー!まん!てコールするとこまで見えた。これではけられたら泣く。

 

 

 

ーーー終演ーーー

 

 

終わり。

 

 

感想。気づいたら目的地に着いてた。楽しかった。

今度まとまった移動時間があれば、ハロメンSnow Manだったら。世界線でセトリを組んでみよう。

 

 

Snow Man『滝沢歌舞伎ZERO2020 The Movie』の感想 

 

 

YouTube で動画を観ていたら突然割り込んでくるトレーラー。数十人の上裸の男たちが向かい合い、激しい息遣いを漏らす。かと思ったら雄叫びを上げ始めた。

 

なんだなんだ急に…と、驚くことなかれ。Snow Manが主演を務める滝沢歌舞伎ZERO2020 The Movieのトレーラーである。

 

 

いやっ、まあネタバレになるからねぇ……

 

でも

肌色が全面のシーンは結構ある、かもしれない。

 

 

彼にしては珍しく匂わせるような発言が、予告開始一秒で早々に回収。前々から思っていたことだが、Snow Man、彼らの辞書に「匂わせ」や「焦らし」という言葉は載っていない。根本的に匂わせの才能がない。

 

まあともかく、大きな事故もなく撮影が終わり、誰ひとり欠けることなく無事に公開されたね。本当によかった。

 

春に滝沢歌舞伎の映画化が決定、2020年冬に公開。というニュース記事を最初に読んだ時は

 

「て、おいおーい。2021年と間違えてますがなァ、さすがに年内公開、ておいおーいっ」

と電車の中で内心ツッコんだのが懐かしい。そしてそれが事実だと知った時の衝撃たるや。

スタートからゴールまでが早すぎるて。

と一瞬悟り顔になったが、家に帰るまでが遠足なのであれば、制作決定した時から人々の記憶から消え去るまでが映画なのだ。

 

つまり、この映画は今も走り続けている。

走り続けてこの映画、公開から2週間足らずで興行収入10億円突破したらしい。

スノメン兄さんたちを好きで見ていると、つい日本が戦後最悪の不景気ってマジ?と言いたくなってしまう。オリコンでもミリオンいったしね(やったね)。まあ実際景気は悪いのだけれども、みんな贅沢ができない分、アイドルにかける一人あたりの単価は上がっているのかもしれない。口紅効果ならぬ、Snow Man効果もあるのかも。

とにかく兄さんたちの周りが景気が良くてなにより。

 

そんなニッポンの景気を回すスノ担の端くれである私も、先日時間ができたので映画館で滝沢歌舞伎を観てきた。

 

平日の昼間だというのに結構な人が入っており、着席する前から映画館では初めて味わう連帯感に一人感動していた。

ここは新橋演舞場でも、兄さんたちのコンサート会場でもない真っ昼間の映画館の隅っこ。スクリーン1なのに。ここにいる人は、みんなSnow Manが好きなのだ。言葉を交わすことはないし、目を合わせることもないけれど、同じ人が好きで、同じ生活圏にいて、同じ物を同じ時に見る。今後もどこかですれ違うかもしれない。これって結構すごくない?いやすごい。スッゴイゴイゴ(以下略) 

 

とまあ、鑑賞前にも関わらず、既に少年たちを履修していた私には変に余裕があった。そう何度も驚かされないぞ。カオス上等かかってこい、という気持ちでね、臨んだのです。「滝沢歌舞伎ZERO2020 The Movie」に。

その結果、予想は簡単に裏切られましたが。

 

 

誤解を恐れずに言えば、「誰にでもオススメできるエンタメ作品」だった。

 

ジャニーズを知らない人に。

Snow Manに興味がない人に。

時代劇を観ないという人に。

 

そのような人々にとって、3000円は少々高い値段設定ではあるだろうが、エンタメを愛する全ての人に、ぜひ一度映画館で(ここが大事)観てほしい。

 

私は事前情報を一切入れずに観に行ったため知らなかったが、一つ一つの演目が独立しているらしく、予備知識がなくてもショーを観ているような感覚で楽しめるようになっていた。

本編後半の時代劇シーンは、個性豊かなキャラクターと日光江戸村の本格的なセットに彩られ、前半の総じてクオリティーの高い演目とのギャップがまた面白い。まさに舞台とも映画とも説明のつかない新体験。伝統と革新のハイブリッドエンターテイメントを、高画質大画面で観ることができる。

それに、「江戸のヒーロー鼠小僧がいなくなった!→それを良いことに悪者たちが江戸の街で暴れまわっている……→鼠小僧がいなくても、俺たちで江戸を守らなければ!」というわかりやすいストーリー展開もよかった。これは滝沢歌舞伎をよく知らない人でも「そーいうもんだ」と思って設定に入り込めると思う。

未来都市回収は?男の子はそっから?とかは思ったが何も言わない(言うてるやん)。これ以上を求めたら8,000円は払わないといけないので。申し訳ない。

 

 

備忘録程度に印象に残ったシーンや人に関する感想を好き勝手に書いていこうと思う。

まだ数枚ムビチケが手元にあるので気が向いたら追記します。

 

 

 


○Maybe


私にはダンスの知識がない。それでも、たしかにラウールは魂で踊っているのだと、初めて考える前に理解した。

迸るパッションに目が離せず、気づいた時には、つい舞台の中心を世界の中心だと錯覚した。

踊ってる間、この末恐ろしい17歳は、何を考えているのだろう。知りたいようで知りたくない。作家とカリスマの頭の中身がわかってしまうほど、面白くないことなんてない気がする。

 

話はそれるが、私は結構この3人組が好きだと気づいた。

佐久間くんが好きな私は、彼が今回不参加というのは残念だったけれど、あまりセットにされることがないこのトリオは案外綺麗にまとまってみせる。
グループ内入所最長歴と最短歴、同期コンビ、最年少と最年長、元末っ子と現末っ子。バラエティ、クイズ、モデル。リンクしつつも重ならない3人。

個人的にこの3人の関係性には端と端が繋がるイメージがあり、この中の誰か1人について話す時、不思議と残りのどちらかを連想させるなかなか面白いトリオだと思う。Snow Manの周りを縁取る3人、という感じ。

 

最長歴の2人が紡ぐ歌詞を、最年少が踊りで魅せる。

 

「Maybe もう二度と恋はできない」なんて
悲しみを味わった胸 知らず臆病に
誰かと触れ合う時も 求め合う時にも
冷静な自分を 隠し持つようになってしまったのは いつから…?

 

この歌詞を深澤辰哉に歌わせる業の深さよ。

実際、深澤辰哉は第一印象でわかるほど典型的なザ・クールな人、ではない。でも恐ろしいほどに周りが見えている人だと思う。ひょうきんさの裏で、どこか冷めている気がする。冷静さを隠し持つ、とはまさに彼のことではないのか。

 

どこかでずっと願っていた想いを
君が叶えてくれたのか 必然の奇跡か

I'm in love 思い出す 刺激と感覚
I'm in love 遠ざけては 追いかけていたもの
I'm in love 溢れだす

「I just wanna stay with you…」

 

阿部深澤の歌う失った恋の歌。

もちろん良すぎるのだけど、ここの歌詞に関してだけはなんとなく、同期という関係、デビューという夢、ファンとの関係にリンクさせて聞いてしまった。

 

先にデビューしていく仲間たち。

違う世界に去っていった背中。

この2人はそれをいつも同じ場所から、同じ思いで見送ってきたはずだ。そんな2人にこの歌詞を歌わせるなんて、毎度のことながらグッときてしまう。同期コンビの歌うMaybeは本当に良い。いつ辞めてもおかしくないほどの下積み最長歴を更新していた2人が歌うから、なお良い。

同じグループで、同じ景色をこれからも同じ場所から見るために、一緒にいてほしい。

 

 

 

 

○舞

 

男と女の舞、これには美しさのあまり目が覚めた。

それまでが眠かったというわけではないけど。思わず席に座り直したのを覚えている。

 

佐久間大介演じる娘と渡辺翔太演じる男の戯れは、思わずマスクの下で微笑んでしまうほどに可愛らしい。

一目でこの娘は紫の着物(高位?)の男が好きで仕方ないのだ、とわかる眼差し。娘が男の目を後ろからふさぎ、「だーれだ?」を仕掛けてみせる場面に、2人だけの歴史を感じたのは私だけだろうか。2人の間でそれが何度も繰り返されてきたような、お互いがお互いだとわかる合図のような気がしてならない。娘がこんな真似をする相手はこの男しかいないし、それは男も同様で、そんなことを自分にやってみせるのはこの娘しかいないのだろう。娘が男を信じ切って、自分の全てを委ねてしまっている様子が可愛い。

 

この時代背景に明るくない私が個人的に受け取った印象だが、佐久間渡辺の2人が見せる舞が優美で暖かかったのに対し、阿部目黒の舞はどこか冷たくて熱い。あんまり美しいのでポカンとしばらく見惚れたあと、じわじわとやってくる物悲しさ。

 

前帯から遊女(阿部)だとわかる女と、今回突如現れた若き美男子(目黒蓮)の逢瀬。目黒蓮演じるこの美男子は客なのか。それとも女が身売りをする前からの関係なのか。

私的には、この2人が同じ長屋で育った幼なじみとかだったらたまらないな、と思う。家のために身を売る女と、止めたくて仕方ないが自分に彼女とその家族を養えるはずもなく、歯噛みする思いで見送る男、とか。客としてきた男が一目惚れするのもいい。

どうしても想像を膨らませてしまうな。

どちらにせよ、2人の哀しさが見えるかのような舞だ。

自分のことを気にかける素振りを見せてはくれるのに、一歩引いた様子の遊女に対し、痺れを切らすかのように引き寄せた口づけが美しかった。

口づけの後、2人はどんな言葉を交わしたのか。男はなにを思って遊女の手を引いたのだろう。


ちなみにいつかくるよねと気楽に構えていたラブシーンが、まさかメンバー同士によるものだとは思っていなかった。めめあべ厨の私は気持ちが迷子になりオロオロしてしまった。

 

 

 

○花鳥風月

 

誰がなんと言おうと、深澤辰哉が優勝している。

 

突然明るい場所に引きずり込まれ、目が眩んだ。

かと思えば、華やかなセットに囲まれた中、藍色の衣装に身を包んだ9人がいた。その空間で、最も暗い色を身に纏っているはずなのに、全員の輝きようといったら。

ヒーローだ。花鳥風月のSnow Manはヒーローみたいだった。あの「満を辞しての登場」感、あの神々しさはアベンジャーズさながらの無敵さに満ち、全員が今にも世界を救ってくれそうだった。

そんな9人それぞれのビジュアルが光を放っていた演目「花鳥風月」。選ばれたのは、深澤でした。

フロントでラウールとシンメに置かれた深澤辰哉に、目も心も奪われた。ひたすらに美しかった。

和のテイストがとことん似合う男だと再認識。

日本の美しい情景が背後に見えるようだった。散りゆく花の儚さ、空を舞う自由さ、移ろいゆく季節への憂い、また巡る力強さの全てをたった1人で表してしまっているようにさえ思えた。

私にとっては、どんな粗もかき消すほどにこの「花鳥風月」の世界観に彼が馴染んでいるように感じられ、ここまで洗練された深澤辰哉をみて、彼のまた新しく知らなかった一面を垣間見たような感覚だった。元より断トツで掴めない人だけれど、やはり私はまだまだ深澤辰哉のことを知らない、と思い知らされた気分。感動した。拍手。

 

あと阿部亮平の表情も非常に素晴らしかったね。

 

夢幻に乱れ踊る 花鳥風月

 

この歌詞についた手を斜め上に掲げどこか遠くを見る振り付け。

見間違いかな。みんなが切なそうだったり、遠くにいる存在を想うような表情の中、彼だけは口角を上げているように私には見えました。

眩しそうに、憂いは湛えながらも、微笑んでいると。

 

周りと違う表情をしていたから目を惹いた、というのはもちろんあるだろうが、華やかかつ勢いのあるまるで滝沢歌舞伎全体に新風を送り込むようなこの曲に、阿部ちゃんの澄んだ表情がとても合っているように思って。

なんだろう、もちろん答えなんてなくて、受取手によるとは思うのだけど、つい「阿部ちゃん、正解!」と花丸をあげたくなってしまうような、そんな表情だったのです。

 

滝沢歌舞伎の中でも群を抜いて、とっってもお気に入りの演目となりました。

「舞」からの「花鳥風月」を観るためだけにでも、私は何度でも劇場に足を運びますとも。

 

 

 

○黒影組

 

世間よ、向井康二の演技に刮目せよ。

 

劇中、最も謎に包まれた男だったであろう官兵衛。黒影組の頭であり、滝沢歌舞伎ZEROにおける最強の悪役。彼は人を、斬る。いくら大義を抱えようと人道にもとる行為であることは間違いない。彼が斬っているのは、なんの罪もない善良な人々も含まれるのだ。

私は官兵衛にどんな過去があろうとそれを肯定しないが、目を離せない魅力的な悪役であることはわかる。

官兵衛は言葉を尽くさない。でも人は彼についてくる。取り憑かれたように斬った人の数を数える半兵衛や、妹小春を亡くした以蔵のように。彼に導かれるのは、過去に江戸の町に何かを奪われたであろう人だ。「江戸がこんな町でなければ、お前の妹も死ぬことはなかった。」落ち着いた声音、見透かすような視線は他人の傷口へ正確に憎しみを植えつける。

 

さらに組の悪行を世直しだと、官兵衛は言う。

 

淡々とした口調で、まるでこれは誰かがやらなければならない正当な行いであるかのように。

肩を揺さぶられ説得されるより、甘い言葉で誘惑されるより、「この人は全てわかっている」と確信させられてしまう。

孤独な人、絶望した人を官兵衛は誘い込む。

以蔵のように心根が優しい男でさえ、官兵衛についていけば「自分や小春のような子供を減らせる」と思って仲間に加わったのだろう。

 

本当は何がしたいのか、どうしてお金がほしいのか、それだけならなぜ無関係な人々の命まで奪うのか。わからない、そんな官兵衛の底知れぬ雰囲気を、図るような目つき、ゆったりとした動き、声のトーンで表してくるから、向井康二は凄い。

普段の彼は、キョロキョロとよく動く目が可愛いし、身振り手振りが大きい。基本的にジッとしていない。可愛い(挟まる私情)。

 

それが、官兵衛である時は目線をあまり動かさないどころか瞬きすらしないし、アクションシーン以外の手や体の動きは、ゆっくりかつ必要最低限だ。嘘をつく時、人の目は泳ぎ、身体のどこかを動かさずにはいられない。これらを封じた官兵衛からは人間らしさが欠如しており、感情が読み取れない。

 

映画を観終わったあと、やっぱり私はいつか向井康二の芝居論を聞いてみたいと思った。

自らが演じる人物がどういう人間なのか、台詞にどんな感情が乗っているのか、突き詰めて考えるタイプなの? いくつかのパターンを用意していって監督と意見のすり合わせをしたりするのですか。そんなことをしなくても、誰より人の心の機微に敏感な人だから、自然と空気を読んで物語の雰囲気を掴み、求められている演技に応えているのですか。

気になる。

 

あと、強くて優しい以蔵が私は好きです。黒影組が目をつけるほどの江戸を憎む理由があってもなお、最後は江戸を守る側についた以蔵。自分だけの物差しを持っていて、何があろうとそれ以外で善悪を判断しようとしない。黒影組に入った経緯が気になりすぎるけど、小春のエピソードはきっとこれからも語られることはないんだろうな。小春はきっと、お金や人々の優しさ、弱きを助ける国の制度があれば、助かっていたのだろう。救える命が救われない世の中を変えたい以蔵。どんな風に官兵衛と出会ったの。気になる。

 

そしてもう一人。目黒蓮演じる半兵衛のことがわからない。考えれば考えるほど困惑する。だって人を斬るなら1人でも斬れるはずだ。むしろ誰かと行動を共にしない方が好きなだけ人を斬れるし、手に入れた金品は一人で丸ごといただけるはずなのに。なぜ、彼は黒影組に?官兵衛と並んで黒影組のトップを担っているということならまだわかる。

しかし劇中、官兵衛が指揮をとるシーンがあった。

それに従う半兵衛。

半兵衛と官兵衛の力関係は明らかだ。

周りに合わせない傍若無人っぷりと自分の腕に相当な自信を持っている様子の半兵衛が、官兵衛の下につく理由は何か。兄弟説もあるみたいだが、それは個人的に安直で面白くない。画面端の人物にこそエピソードが欲しい。今のところ、黒影組の3人には語るに値する過去があるに違いないと私のフィクションオタクの血が騒いでいる。フガフガと嗅ぎ取っている。

 

だめだ、気になりすぎる。というわけで、シナリオブックの発売求む。ト書きや台詞から、彼らの目線から見た滝沢歌舞伎の世界を追体験させてくれ。

 

 

最後に。コロナ禍で生のエンタメを欲して干からびていた私たちに、滝沢歌舞伎をおくるべく映画化という前例のない挑戦をしてくださったことに感謝します。

 

めっちゃくっちゃ楽しかった……!!!

 

 

阿部亮平を補うのは佐久間大介で、佐久間大介を補うのは阿部亮平だという話

 

 

 

補色、という言葉はご存知だろうか。

 

 

有彩色をグラデーションにして並べた円環図、色相環を誰もが美術の教科書で見たことがあるだろうと思う。

 

色相環で反対側にある色、それを補色と呼ぶ。

そしてさらに説明を付け加えると、補色同士の色の組み合わせは、他の色よりも最も互いを鮮やかに引き立てる相乗効果を生み出す。

 

さあ今から私は恐ろしいことをここに書き残す。

気づいてしまった。この世の真理にたどり着いてしまった私は、もしかしたら近いうちに国に消されるのかもしれない。このブログがこの記事以降更新されなかったら、それはつまりそういうことだ。いいか。

 

 

 

 

 

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緑の補色は、ピンクだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

息はしているか。

息は切らしてもどうか気持ちは切らさないでほしい。追い討ちをかけるようですまないが、ピンクの補色もまた緑なのだ。(あたりまえ体操)

 

こんなに美しい運命の悪戯があるか。

ここで、2人の男の名前が頭に浮かんだ人はみんな友達だ。手を取り合いグラスを掲げ、共に語らいたい。

 

Snow Manにおけるカップリング最大手ゆり組と唯一肩を並べると言っても過言ではない

阿部亮平(27)と佐久間大介(28)

通称“あべさく”とファンから親しまれるこの2人。

 

学年はひとつ違い。白い肌と褐色の肌。黒髪と金髪、右脳派と左脳派、夏生まれと冬生まれ、ステージの上手と下手、ボケとツッコミ、慎重と大胆。そしてメンバーカラーの緑とピンク。

178cmと168cmという見た目の凸凹さもあべさく“らしさ”を加速させる。

淡々と重ねられていく対比。いくつもの“正反対”が心地よく連鎖してゆく。

 

共通点ゼロの両想い、とは誰が言ったか。

 

そう、2人は相手の事をわかりやすいほどに思っている。両想いというワードが字面通りに機能しているのが、この2人だ。

 

 

ねぇ、阿部ちゃんがなんで緑が好きになったか知ってる?

阿部ちゃんの弟が青が好きになったから、兄弟でケンカにならないように青を譲って、自分が緑を選ぶうちに緑が好きになったんだよー

 

そう私たちには教えながら、佐久間大介はまだ小さかった頃の彼が諦めたとも言える青色のナフキンで、今の彼が選んだ緑色の弁当箱を包んでみせるのだ。

 

このエピソードに呼応するのが、それスノ#27未公開シーン集で語られた佐久間くんのメンバーカラーのエピソードだと思う。

 

 

その時はあんまりピンクが好きじゃなかったんで

変われるかなと思って、ピンクを選びました。

 

ため息がでる。どうして彼らは、素直じゃない。

それでも好きじゃない(好きじゃなかった)色、選んだ色同士があべさくの補色同士なのには、まるで彼らが互いを自然に手繰り寄せたかのような印象を受ける。

ゆり組が運命に導かれ天に選ばれたシンメなら、あべさくは運命を手繰り寄せ、自らが選んだシンメだ。

 

 

 

 

さて、「元気」が人の形を象りその場で飛び跳ねている。Snow Man1エネルギッシュな小さな巨人

今の佐久間大介ができあがった話を少ししよう。

 

すげー俺引っ込み思案で、恥ずかしがり屋で

人の顔ばっか見てるような子だった。

だから自分から連絡先交換とかできなかったんだよ。

でも初めて連絡先交換して、電話きた人がいて

それが阿部ちゃんなの。

 

引っ込み思案で、うまく周りに溶け込めない。学校?楽しくない。踊ってる時しか、自分のことを上手く表現できない。だから踊るのが好きだった。今の笑顔全開、ポジティブモンスターのような彼からは想像もつかない。痛いほどに“一人”だった過去を佐久間くんは時々笑って話す。彼が世界と繋がりたいと願うようになったのは、何がきっかけだったんだろう。その疑問の答えをはじめて語ってくれたのがそれスノ#21のキャンプファイヤーだった。

 

当時の俺からしたら相当うれしかった。

そっからいろんな人と連絡先交換したり、話すようになっていって。だんだん(人間関係が)広まっていって。

 

まだ幼かった13歳の佐久間大介に、初めて人と繋がる喜びを教えたのが年下の阿部亮平だったのだ。

 

佐久間くんが15年越しのありがとうを伝えて、今の彼が出来上がった物語は完結する

 

かと思いきや。感謝はここで終わらない。

 

 

俺の認識は真逆。

 

俺のほうがどっちかというとネガティブというか。

佐久間と一緒に過ごしてたおかげでポジティブに引っ張られた自分がいて

そこにはすごく感謝してる。

 

感謝に感謝が返ってくるのが、あべさくの良さである。しかもお互いの知らないところで、というのがまたたまらない。

阿部ちゃんにもらったものを大事に抱えて、大きくなった佐久間くん。知らないうちに、自分のおかげで変わっていった彼に、今度は自分の方が感化され、影響を受けたことにまた感謝を返す阿部ちゃん。互いが相手の打つ音にこれでもかというほど鳴っている。人生を通して、共鳴している。

一方通行じゃない。呼びかけたら、返ってくる。影響しあい、共鳴する。2人の間に鳴っているのは、どこまでも透明で優しい響きだ。

 

 

余談だが、私はハロー!プロジェクトが好きで、その中でもモーニング娘。が好きだ。彼女たちは卒業加入を繰り返し、形を変えながらも日々切磋琢磨している。側から見ても関係は良好で、すっかり気を許した様子やじゃれあう姿は微笑ましいのだが、彼女たちの多くが戦友にはなれても、きっと親友にはなれないこと、本人たちもファンもなんとなく気づいている気がする。家族よりも多くの時間を過ごして深まるのは、友達としての仲ではなく、仲間としての絆であり信頼だ。

アイドルグループとはそういうものだと、ずっと思っていた。

 

 

そんな私の偏見を、あべさくはなんと軽やかに越えていくのだろう。

私の最も愛するあべさくエピソードが「2人のハワイ旅行」だ。

 

2人でハワイに行った、ベッドが一個しかなくて一緒に寝た、地上の楽園と呼ばれる場所で、なぜか阿部ちゃんの母親がほしいといったスーパーフードを求めて、2人で自転車を漕ぎ山を越えた。

 

永遠に色褪せないお守りのような思い出だ。地震の時に持って逃げる宝箱に入れてしまっておきたい。

 

佐久間くんが下りの坂道で前輪だけブレーキをかけ、自転車ごと一回転した、という後から聞けば笑える話も、そうまでして必死に買いに行ったのに数ヶ月後には近所のスーパーで売られ始めた……という文句なしのオチまで完璧だ。完璧すぎて嘘みたいだ。なんだ、漫画か。コロコロコミックに載ってそうだな。だてあべは映画であべさくは漫画なのか。

 

この間抜けさと愛しさ、全力と無意味がぎゅうぎゅうに詰まった夢のようで確かにあった2人だけの冒険を、青春と呼ばずしてなんと呼ぶ。このエピソードを本人らの口から聞くことができた、今の時代に生きる私たちは既に幸福なのだ。

 

 

最後に言っておくと、あべさくの二人は正反対であっても、決して“全くの別物”ではない。

離れているほどにコントラストを強くする。

互いといることで自身が際立ち、さらに相手をより鮮やかに映しだす、補色のように。気づいていても気づいていなくても、勝手に共鳴してしまう。

 

この世で最もアンバランスなバランスを保つ2人組。

今までも、これからも。

阿部亮平を補うのは佐久間大介であり、佐久間大介を補うのもまた、阿部亮平なのである。

 

 

先週のそれスノ観てたら泣けてきた話

 

それスノ#31の配信を初めて観た時、どうして、今自分が携帯を握りしめて泣きそうになっているのかわからなかった。

普段配信当日に観ることはないが、リンクコーデ企画なんて絶対に面白いに決まってる。予告をみた時から楽しみにしていたのに、観終わった後に残ったのは、なぜか泣きたいような、なんとも言えない気持ちで。ずっとモヤモヤしていたのだが、数日経ってやっと自分の感情に頭が追いついてきた。つい先日からブログを再開しててよかったな。むしゃくしゃしたものをこうやって書いて整理できるから。

 


本当のところ、私は最初からこのモヤモヤの訳がわかっていた気がする。目を背けたかったのだろう。目を向けると気づいてしまうから。

 

 

私はSnow Manを観ていて、苦しい瞬間がある。


私はSnow Manを、比較的ゆっくりと好きになった方だと思う。特別ドラマのある出会いではなく、ただ友達と一緒に行ったコンサートでジャニーズJr.という存在を知り、家に帰って少しずつ名前を覚えて、曲を聴いて。気がついた時にはSnow Manから目を離せなくなっていたのだから、やっぱり彼らに人を惹きつける力があるのは間違いない。Snow Manのパフォーマンスが、温かな空気感が、絶やすことない向上心が好きだ。


でも最近考える。Snow Manに出会うのがもう少し遅かったら、私は彼らを好きになっていただろうかと。

まだまだ勉強不足で知らないことが多い私でも、2年前よりは勉強し、本を読み、多くの人と出会い、言葉を交わした。今の私なら、きっとSnow Manのことをよく知ろうともしなかったと思う。

簡単な話だ、私の見え方が変わったのだ。


数段階段を上っただけで、今まで見えていなかったものが、見えるようになってしまった。

 

 

推しのやることなすこと全部がかわいい。

アイドルに何を求めてるの。

気に食わなければ見なければいい。

 

全部、数年前は自分が言っていたね。推しが批判されているのを見かけてもずっとこんな調子で、私は3次元であれ2次元であれ推しに対して盲目で鈍感なオタクだった。

日々本気で上を目指してる推しに対しても失礼な発言だったよ。反省してくれ。

支離滅裂な悪口を投げる方々の気持ちは相変わらずわかりかねるが、中には彼らの可能性を誰よりも信じているからこそ苦言を呈していた人もいたのだと今ではわかる。

 

 

私も今スノの可能性を信じていたいからこそ、9人の「鈍さ」と「想像力の欠如」が時々苦しい。

 

 

 

先週のそれスノで、マネキンのスカートを下から覗き込むくだりがあったこと。

異性に関心を持つこと自体は思春期の自然な現象だが、スカート捲りを「思春期なんだな〜」と数万人が視聴する番組でおもしろおかしいネタとして演出してしまったこと。

それを促す流れをSnow Man自身が作り出したこと。

それで9人全員が、スタッフの皆さんが笑っていたこと。

 

 

それらの全部が私は哀しかった。

私は人一倍優しくて空気を読むのが上手なふっかさんを知っているから、1人がパスを出したらみんなで繋げてオチに持っていく9人の団体芸が好きだから、何一つ悪気がないのがわかるから、哀しくて仕方なかった。悪気がないのが1番哀しかった。

 

これじゃ、性暴力をネタにする番組だと思われても仕方ない。

攻撃的な表現かもしれないが、と上の文章の前につけようと思ったけど、やめた。別にスカート捲り=性暴力と表現することは攻撃的でもなんでもなく事実だったことを思い出した。私もまだまだフィルターがかかってる証拠だな。

人じゃない、マネキン相手じゃないかというのは擁護になっていない。Paraviの視聴数ランキング1位の番組で「スカート捲りは可愛くて笑える行為」と表現してしまったことが問題なの。スカート捲りは性暴力だ。

 

前回のセンスあるーマン企画が面白かっただけに余計。デビューしてすぐのなにもかも未知数なSnow Man冠番組を持たせるという賭けにでてくれたTBSさん。Snow Manの活動を日頃からチェックして、一人一人のキャラクターを把握し愛をもって番組を作り上げてくださっている約50人のスタッフ陣に、感謝と同じくらいの失望を表する。

笑いのピントが合ってないよと伝えたい。毎週高評価を押してくれる人にじゃないよ、今、世間で起きる様々な問題を他人事だと看過せず、敏感になって怒れる人が増えつつある日本中の視聴者にだよ。


同じようにモヤモヤしたそれスノ裁判。

苦々しささえ感じた。まさか好きなアイドルを観ていてそんな気持ちになるなんて。視聴後すぐは、そのモヤモヤが康二くんの無償の愛情を気持ち悪いと弄られた切なさからだと思っていたけれど、それだけじゃなかった。

以前、オネエと弄られた友人に対して、「襲わないでよ!?」と冗談を言って笑いを取ろうとした男子におぼえた不快感と似ていたからだ。

 

こういう話をしていると思い出すのがメンバーへの容姿に対する弄り。本人が弄って、と言ってるんだからいいんじゃん。美味しいと思ってるんだからいいじゃん。という話ではない。私もふっかさんの顔のデカさ弄りで笑ったことがあるし、その頃「笑えない、キツい」と言われたら「みなかったらいいでしょ」と反応していただろうから耳が痛いけど。

 


ほんと、キツいよ。やめた方がいい。やめるなら、本当に早い方がいいの。

該当メンバーのファンだってそれが見たい、じゃないの。

生まれもったものを貶すことがいかにナンセンスか。それも不特定多数の人間が観るメディアの中で。

世界には自分たち以外に、容姿、環境、国籍の違うどれほど多様な人間が存在するのか。生まれもったもので様々な扱いを受けてきた人がどれほどいるのか。知らないなら想像してほしいの。あなたたちはどこで評価されたいと言っていた。世界を目指しているんでしょう?


カメラのないところで、ただ仲間内で戯れているところにまで介入するつもりはない。まあ普段からしている言動が表に出ないとは限らないけど……正直スノのみんなが裏でどんな話をしているかなんて私には知る術がないから。

でもSnow Manは街を歩けば声をかけられる芸能人で、CDを出せばミリオンヒットを叩き出すようなアイドルで、世界中の人の目に触れるYouTubeのチャンネル登録者数は90万人超えの有名人だ。影響力と責任はセットだと思う。自ら望んでその地位にいるのなら、尚更。


以前の私は、どうしてアイドルにパフォーマンス以外のことを求めるんだろうと言っていたね。彼らが人よりもスポットライトを浴びていられる理由もまたそこにあるのだと気付いていなかった私へ。

アイドルは、憧れられ、真似され、人々の生き方に絶大な影響を与える存在だからだよ。

アイドルへの愛情や憧れは信仰に近い。“偶像”なんだよ。小学校の先生が間違ったことを教えてはいけないのとちょっと似ている。生徒にとって、学校の先生は正しさの象徴だから。

未だに容姿弄りや女性軽視の残る日本のバラエティに出演し続けるためには仕方ないとかいう意見もあるのかな。むしろ私は、Snow Manのことを何も知らない人々に数分で全てを判断されてしまうバラエティに、今の彼らが出演し続けることはハイリスクだと思うけどな。特に数名の女性に対する発言やホモソーシャル的な思考には何度も冷や汗をかいたことがある。

正直私の中にもスノを擁護したい気持ちがまだ強いから、葛藤してる。こんなこと思いたくない。でも、一度見えるようになってしまったものを見えないフリはしたくない。

 

これは私のわがままだけど、Snow Manには息の長いグループになってほしいのだ。

せっかくデビューできたんだもの、SNSを使うことも許されているんだもの。磨きあげたエンターテイメントを自由に発信して、世界中の人へ笑顔を繋ぐグループになってほしい。

小中学生の次の日の話題に上ってほしい。

Snow Manが出てるなら観ようって思われるような誰もが知ってる国民的、世界的なアイドルになってほしい。

初めてSNSを駆使し、デジタルに進出した新世代ジャニーズとしてだけじゃなく、フェアな人権意識を持ち、自分たちの発信力の強さを理解した上で正しく活用する真の意味での新世代アイドルとして名を残してほしい。

 

 

って、ここまで書いて、さっきそれSnow Manにやらせてくださいのテーマソングの歌詞をみていたんだけど、なんだか涙が出てきた。

 

 

 

<ナミダの海を越えて行け>

 

Everybody clap!! Everybody stomp!!

Everybody scream!! Oh,yeah!!

"...Well done!"

 


帰り道の暗闇、遠くで誰か笑ってる

誰もいない街、朝を待つほどに長い夜だ

テールライトの灯り、最終便が走り去ってく

見送る事に 気付けば慣れていた

 


じゃぁ過ぎたる夢と諦めようか?

『今度こそは』を期待した手

何度も雲を掴んだって

運命は自分が決めたろう? 

 


ああ、しょっぱいぜ!ナミダの海越えて

無理難題な夢をまた見ような?

風に走れ 汗かいて 転げて その身を焦がせ

失敗の数だけ増えようが

間違いなんて誰が笑えようか?

雨に打たれ 泥飲んで 踏まれて 花開け

 


『いつの日か』が今日の日に

目覚めない夢に

訪れるまで!

Everybody clap!! Everybody stomp!!

Everybody scream!! Oh,yeah!!

 

 

 

私、この歌が好き。

 

私も、彼らの可能性を信じているファンの1人だ。

見送ることに慣れていた彼らと無理難題な夢を一緒に見たいし、9人なら雨に打たれて泥飲んで踏まれても、大きな花を咲かせると信じる。『いつの日か』が今日の日になる日を一緒に迎えたい。私、笑わないよ。9人なら絶対にスターになれるよ。


でも、このままじゃダメだろうとも思う。

スノのみんなは気づいてるだろうか。誰かの雨に打たれ泥飲んで踏まれる人生の加害者側に加担していることに。

 

気づいて、改めてほしい。知らないことは悪じゃない。知ろうとしないことが良くないんだよ。

 

どうせ空気を上手に読むくらいなら、そこに不格好な風穴を最初に開けられるアイドルになってほしいと思うのだけど、これは無理難題な夢物語だろうか。

 


私には、それこそ一番格好よくて新しい“初”のアイドル像だと思える。

 

 

だてあべ不仲時代の解釈ミスを懺悔する

 

 

舘様の1万字を読んだ。

 

 


そして、だてあべに対する自分の大きすぎる解釈ミスに気づいたので、懺悔の意味も込めてブログを書こうと思う。

先に言っておくと、今から語られることは私の妄言であり寝言です。私のだてあべへの解釈が数ページの記事で大きく変わったということを覚えておきたいから書く。

 


正直今まで、だてこじとめめあべに狂わされたオタクである私に、だてあべを気にする余裕はなかった。

悪気はないのです。カレーライスととんかつ定食に満足している人はカツカレーを頼まないと思う。それと同じです。

 

ただSnow Manを知っていくうちに


阿部ちゃんの大学受験のための活動休止に舘様が良い顔をしなかったこと、滝沢さんの計らいにより本音をぶつけてからは徐々に雪解けが始まったこと。


そのこと自体は認識していたものの、だてあべが私に刺さらなかった理由としては、ひとえに私が舘様サイドの大変な誤解をしていたからだ。

 

 


活動休止前、舘様が阿部ちゃんを引き止めた理由。

それを私は


ただでさえグループの存続が危ぶまれている時期にメンバーが抜けてしまえば、グループとしての輪郭がよりぼやけてしまうから。

仕事より勉強を選ぶのか。

 

そういった当時の状況に対する焦りや未来に対する不安感から生じたものだとこれまでは思っていた。

 


まあそうなるわなあ。

戻ってきてよかったなあ。くらいに思っていた。

 

性格も、優先順位もまるきり違う二人が衝突して溝ができてしまったんだなあ。

 

と訳知り顔でいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分に往復ビンタをお見舞いしてやりたいくらいに私は反省してブログを書いている。

この一点が、まさに私の犯していた大変なる過ち。

だてあべへの許されない解釈ミスである。

「宮舘が阿部の受験に反対した理由を述べよ」というだてあべ検定チャンス問題につまづいている。だてあべ基礎演習1の単位を落としているので2に進む資格がない。再履確実。

 

 

 


私は先日、舘様の1万字をオレンジジュースを飲みながらゆっくりと読んでいた。そう、概念上のだてこじ。(うるさ)

 

あーさすが舘様だな。とかヨッ国王!とか

そう思いながらオレンジジュースもインタビューも味わっていたわけだ。

 

問題はここから。


インタビューがMis Snow Manの事実上の解体に踏み込み、阿部ちゃん受験期の話題に移ったとき。そこで舘様の当時の阿部ちゃんに対する言葉に、私は横っ面を張られた感覚に陥った。

 

 

勝手に一人で諦めんじゃねえよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………諦める?

 

 

 

 


アキラメル?ギブアップ?え、誰が? 

 

え、阿部ちゃんが?

 

 

 

……………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


え、宮舘さんあなた阿部ちゃんが辞めてしまうんじゃないかと思って止めてたの?

 

 

 

 

 

 

 

 

新事実すぎませんか?(だてあべ新規2日目)

そらとめるわ。

頭の片隅から記憶にある限りのだてあべの映像やら画像やらが走馬灯のように脳裏をよぎった。

 

ん?だからなに?と思われるかもしれない。

でも、私にとっては大きすぎる衝撃だった。

 

待ってくれと。

おいおい。完全に話が変わってくるじゃないかと。

 

二巻をすっ飛ばして三巻を読み始めていた時のような冷や汗をかいた。私は大きな勘違いをしていた。

阿部ちゃんを引き止めたのは、グループとしての価値が下がるからじゃない。

単に当時の焦りや不満が口をついたんじゃない。

 

 

 

 

舘様は怒っていたのだ。

 


それもグループのために怒ったのでも

自分のために怒ったのでもなく


舘様はただ、仲間が諦めることに対して真剣に怒ったのだ。

 

 

 

 

 

阿部ちゃんに諦めるつもりは毛頭なかったんだろうが、当時の舘様にはわからなかった。

 

だてあべ不仲時代について語る時、舘様の言っていた「俺たち(の今の活動)よりそっち(受験)を選ぶの?と思った」というのは

 

「俺たち(とデビューすること)よりそっち(違う人生)を選ぶの?」


ということだったのか…!


目から鱗が落ちたような気持ちだった。

 

それと同時に、胸が痛んだ。戻ってくるという仲間の言葉を素直に受け止められない頑なさが、舘様が何度も傷ついてきた証拠な気がして。

同じゴールを見て歩いていると思っていたのに、気がつけば違う道を用意して戻ってこなかった仲間たちを、どれだけ見てきたんだろう。

帰ってこない仲間の背中をどれだけ見送ったんだろう。その度に傷ついてきたんだろう。

 

阿部ちゃんが活動休止を申し出た時も、実は舘様は傷ついていたんじゃないかと思うのだ。

自分の見ている夢には変わらずお前がいるのに。

 

それと同様、阿部ちゃんも傷ついたんじゃないだろうか。信じてもらえないことに、認めてもらえないことに絶望したんじゃないだろうか。

 

単に傷つく言葉を向けられたわけではない

自分の譲れない部分に受けた傷は、普通の喧嘩よりずっと深い。

 


今の私は、阿部ちゃんがどんなにSnow Manを大切に思っているか知っている。他のメンバーと同じペースで芸能活動を行えるように1ー2限に授業を詰め込んでいたこと、目まぐるしく忙しかったであろう在学中、合格率4%の気象予報士の資格を誰にも言わずに3年かけて取得したことも、アイドルと気象予報士を天秤にかけられた質問に、緊張しまくり戸惑いながらも「アイドルは天職だ」と笑って言ってのけたことも知ってる。

 

 

でもその頃の舘様はそれを知らない。そりゃそうだ、知らなかったんだ、と当たり前のことに愕然とした。


2011年の舘様は、見送った背中が帰ってくることがありえるなんて知らない。

 

 

 

 

だから怒った。

 


反対した。それでも最後には、信じた。

 

 

 

お前のポジションは空けておくからな、と。

 

 

2018年。大学院の修了式に出て、Jr.祭りに遅れて登場した阿部ちゃんに駆け寄りハイタッチを送った舘様が、さらに時を経て2020年。

 

 

受験のための活動休止の判断は正しかった。

 

あの時間は本当に価値があった。

 

 

と、阿部ちゃんに向けて送っている。

一度は傷つけあった二人がだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え、何事……?

 

 

 

 

 

 

もしかして私は今、一本の映画を観ているのか。

 

舘様の1万字に混乱し、猛省し、覚えておくために文章に残しているものの、なんだか途中から大学の授業でみた映画の感想を書き留めているような気がしてきた。これの提出っていつまでだっけ。

 

そうなんだな?だてあべは映画なんだな。


だって今、頭の中にエンドロールが流れてるもんな。

 

 


映画()を観た後に2人をみると、感慨深いものがあるし、気づいたことがある。

 


歌、ダンス、芝居。ジャニーさんのお墨付き「なんでもすぐにできる男」宮舘涼太


院卒に気象予報士。ジャニーズ初を個人で二つ掲げる「品行方正才色兼備な男」阿部亮平

 

 

 

なんだか似てないか。

スペックを文字に起こすとまじで2人とも

完璧すぎる。

 

いつ見てもお澄まし顔で熱さを見せない舘様と、可愛らしい笑顔で持ち前のハングリー精神を覆い隠してる阿部ちゃんは、自分の性格における核の部分を、他のメンバーよりも見えない、もっと深い場所に置いているように感じる。

 


似ている、し近い。

2人ともありたい自分像が確立されすぎ。

これはきっとJr.時代からの理性と努力の賜物だ。

 


そんな2人だからこそ

 

冷静な舘様が怒り

優しい阿部ちゃんが譲らなかった。

 

あの時の衝突は一大事だったのだと思う。

 

誰にでもある。見せない部分、譲れない部分、許せない部分。

普段は奥にしまってある核の部分でぶつかり合ったからこそ、この二人にはある種特別な尊敬と信頼が生まれたんじゃないだろうか。

 


一度深く侵入を許したから。

一度互いによって傷ついたから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだこれ。萌え散らかす。

 

MYOJO様、ありがとう。

私にだてあべ再解釈の機会を与えてくれて。

 

とにもかくにも私は、冷静でめったに怒らなさそうなのに、仲間が諦めることには怒ってしまう舘様が好きだ。  

手に入るかもわからない未来のために、今手の中にあるものを手放せる阿部ちゃんが好きだ。


きっと同じくらい諦めることを知らない二人だ。

 


今思えば滝沢さんの計らいは、二人の氷を溶かすのにお湯を注いだようなことだったんだろう。

飛躍的に2人の雪解けは速まっただろうが、もとより分かり合えないはずがなかった。だって2人とも、こんなに熱いんだもの。

 

 

でも、触れるまでは熱いと気づかない

気づかせないところもまた似ている。

 


こちらが怯むほどの頑固さを笑顔と澄まし顔の下に平然と隠している

Snow Manイチ優等生な二人を大好きになってしまった。